2011年09月11日

瞬間。

魂の叫び、精神の訴え。命がけの演奏…

作曲家が紡ぎだした音楽は、書いた瞬間は「ここしかない!」という音が集まったものだと思う。
そうして、他の人には書けない個々の作曲家の作品が誕生する。
ここでいう「作品」は「=(イコール)楽譜」ではない。
作曲家によっては、出来上がったものを書き留めたメモ程度のものもある。
ピアニスト=コンポーザーの場合、演奏のタイミングまで「ここしかない!」と考えたことも有り得そうだけど、
書き手はそのすべてを楽譜に書き残すことは出来ない。

演奏家はまた、瞬間瞬間でタイミングや強弱を選び取る。
やはり「ここしかない!」というものを探り当てる。
まったく自由な範囲から選ぶのではなくて、ある音を出すその瞬間を切り取ると、
そのタイミング、その強弱でなければ成り立たないと私は思う。
何度も練習し思考しながらタイミングを決める人然り、その場その場で違う演奏する人然り。

それが成り立った時に、琴線に触れる感覚。
これをその場に立ち合った聴き手も分かち合えると鳥肌が立つ。
そんな瞬間。
一回性の出来事。

演奏するときは、ずっとその瞬間を求めてる。
どこかで何かを怠ったら、その瞬間には出会えない。

作曲家と演奏家の思い描くもののズレというのは多分にあると思う。
ピッタリ合わさるなんて幻想かも知れない。
微妙なズレを感じることで、演奏家は模索を続けるのかも。

でもその「ここしかない」タイミングが、ピッタリ重なる瞬間がある気がした。
今日はそんな日だった。
それは、完璧なテクニックがなし得る技ではなくて、
経験と精神力。そして、音楽を通して生きること。

出てきた音が全てではなくて、演奏家を通して音楽を想像すること。
聴き手も一緒に懸命に聴くことで、その瞬間が現れる。
瞬間をひとときも聞き逃したくないとと願うこと。

そのくらい懸命に聴いていただけるような演奏は、たまにしか出来ていないと思う。
まだまだ道の半ば、私はずっと目指したいと思う。
たとえ初見であっても、本気で弾くこと。精神力を鍛えること。

そして、聴くことも一所懸命に。
posted by whitedaydreams at 20:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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